人類の未来を変えるブロックチェーン技術!乗り越えなければならない課題とは?

ビットコインと共に登場したブロックチェーン技術。

日本のマスメディアでは仮想通貨の投機的な可能性のみを報道することがほとんどですが、もっとも重要なのは仮想通貨自体ではなく、このブロックチェーン技術と言われています。

仮想通貨のシステムだけではなく、様々な産業に利用され産業革命を起こすと言われているブロックチェーン。

しかし、まだそのシステム自体は完璧と言えるものではないようです。

これから多種多様な産業に利用される可能性があるものの、現段階の課題を解消しない限り、産業革命は夢物語と終わるかもしれません。

いったい、ブロックチェーン技術のクリアしなければいけない課題とはどんなものなのか?現時点で問題点と言われていることについて調べてみました。

1. ブロックチェーン技術の5つの課題

現段階でブロックチェーン技術が今後利用されていく上で挙げられている大きな課題、問題点というものが5つあります。それぞれの問題点について解説します。

1-1.トランザクション問題

ブロックチェーンの構造上大きな問題となってしまうのが、トランザクション問題といわれるシステム構造の複雑化になります。

まずはこの問題を解説するために、ブロックチェーンの基本的なシステムの流れを説明します。中央集権のシステムと違い、ブロックチェーンは参加している全ての人(PC)が、取引履歴などを自由に閲覧することができ、相互に監視するシステムになります。これは分散型管理システムと言われるものですが、その中でも全ての参加者が閲覧そして承認が可能となるパブリック型のシステムをとるものが多いです。

ブロックチェーンで決済や取引を承認する場合、参加者の中から選ばれた人がマイニングと呼ばれる承認作業を行い、各PCから取引履歴を取り寄せ、それをチェーンのようにつなげてブロックを形成し、それが正当な取引かどうか承認します。

改ざん不可能そしてセキュリティが高いと言われるのは、この分散型管理システムのためです。しかし、このブロックチェーンの一番のメリットが課題となっていることも事実。ブロックチェーンは、パブリック型の分散管理システムなので、参加した全てのPCがネットワークに繋がれ、承認可能な状態になります。

つまり、参加者が増えれば増えるほど、ネットワークが複雑化してしまうということです。ネットワークが複雑になれば、当然のように処理速度に影響が出てきます。実際、クレジットカードなどは一瞬で決済が可能ですが、ビットコインの承認は時間がかかります。その理由は、クレジットカード決済のように金融機関の決済は同じように分散型管理を行っていてもパブリック型ではなく、プライベート型という、参加者を限定する承認システムをとっているため、トランザクションが複雑にならないということです。

ブロックチェーンの場合、ネットワーク上に参加者が増えれば、総量のマシンパワーで承認速度が速くなる?なんて誤解されている方もいらっしゃいますが、承認作業は、全てのPCの総力に関わるものではありません。つまり、参加者が増えれば増えるほど、構造が複雑化し承認作業に時間がかかかってしまいます。

1-2.マイニング不足の懸念

ブロックチェーンはマイニングと呼ばれる承認作業が無ければ成立しません。参加者全てにマイニングを行う権利があり、決済の承認要請が入ると、マイニングに参加している全てのPCの中で競争を行い、権利を勝ち取ったPCがマイニングを行うことが可能になります。何故、競争をしてまでマイニングを行うのか?それは報酬として、仮想通貨を受け取ることができるからです。

報酬を掘り起こすという意味で採掘(マイニング)という言葉が使われているのですね。ビットコインの場合は、マイニングの報酬として新規発行されるビットコインがもらえます。

現在は、仮想通貨に興味がある人が増えて、その将来性のために仮想通貨を貯蓄している人が増えてきていますから、マイニングには事欠きません。というよりも、競争に勝つのが至難の業です。

しかし、仮想通貨のシステム自体が失敗し、これから仮想通貨が消えていくような状態になった時に、強大な電力そしてマシンパワーを必要とするマイニングに参加する人はいなくなってしまうという懸念です。

これから仮想通貨がさらに貨幣通貨にと同様そして追い越すと言われている通貨革命を目の前にして、そんなリスクはないと思いますが、将来的なことなのでどうなるのかはわかりません。もしも、仮想通貨が消えてしまったら、マイニング自体が消えてしまうということになり、仮想通貨とともに誕生したブロックチェーンは仮想通貨とともに消失してしまうということになります。

1-3.51%問題

パブリック型のブロックチェーンシステムは、管理者を持たないシステムです。全ての参加PCが同等の権利と地位を持っています。しかし、このシステムが成り立っているのは単純な多数決ということなのです。参加者が多ければ多いほど、監視の目というものは厳しくなり正確な承認判断をすることができます。

しかし、多数決ですから、悪意を持ったユーザーが参加しているPCの51%を保有していたらどうなるでしょう。

管理者がいないはずなのに、過半数を操作できるということで実質的にその人物が管理者となってしまい、悪意を持って承認操作することが可能です。マイニングの参加者が多い場合は、51%問題のリスクも低いと思われますが、参加者が減少したら容易に過半数を取得することができるようになります。

1-4.手数料問題

前述したように、マイニングの報酬として手数料の新規発行通貨が渡されますが、取引形態が複雑化すると、この手数料が膨大になるという懸念があります。ブロックチェーンの新システムでは、様々な分野で利用されることが予想されていますが、その中で大きな影響を受けるのがIoTのシステムです。

IoTというのは、人とモノを繋げるシステム、イメージしやすいのはアマゾンやGoogleが販売している購入用のスピーカーなどがありますね。それだけではなく、ブロックチェーンの承認システムは改ざん不可能で信頼ができるため、全てを自動で承認するスマートコントラクトというシステムが取られています。

人と人との取引、決済の場合は一度、もしくは数回の決済で終了しますが、モノと人を繋ぐIoTの場合はそのプロセスの途中に何度も承認作業をする必要があります。その都度マイニングを行い手数料を支払っていたら、膨大な手数料が算出されているので、これは第四次産業革命の前に絶対クリアしておかなければならない課題と言えるでしょう。

1-5.プルーフ・オブ・ワーク(PoW)問題

ブロックチェーンの決済は、承認する度にチェーンのように取引履歴が繋がって長くなっていきます。そして複数のチェーンが存在した場合は、長い方のチェーンを正とするという方式で成り立っています。

ブロックチェーンで複数のチェーンが生成されることは珍しくありませんが、承認されなかった方のチェーンはそれ以上に繋がることはないので、今のところ問題は起きていません。

しかし、正のチェーンとは別に生成されたブロックチェーンの承認グループが、承認されなかったことを諦めずに延々と誤のチェーンをつなぐ作業をしていると、数年後には正のチェーンよりも長くなってしまい、そちらの方が正の決済と見なされてしまうという懸念が生じます。

2.ブロックチェーン技術の課題からわかる問題点や弱点

ブロックチェーンの問題点を見ると、まさにブロックチェーンの持つメリットである、高セキュリティと表裏一体で存在しているという印象を受けます。やはり、一番の弱点というのは承認スピードの遅さ、参加者が増えれば増えるほど承認スピードは遅くなってしまうという一面を持ちます。しかし相互監視システムですから、参加者が増加すればセキュリティは高くなり51%問題のリスクも大幅に低下します。

現在は、まだそれほど多くの決済に利用されておらず、IoTとしての利用も多くはありませんが、これからブロックチェーンが様々な産業に進出していくためには、承認スピードの遅さと言うのは改善されなければいけません。

3.ブロックチェーン技術の限界は?課題は今後解消されるのか?

承認スピードの遅さが指摘されていたのはブロックチェーン2.0の技術の頃です。現在は新システムのブロックチェーン4.0が登場し、承認スピードは以前と比較して早くなりました。しかし、クレジットカードのシステムなどに比較したら、やはりスピード不足は否めません。

トランザクションを簡素化することにより、承認スピードを上げることは可能ですが、それでは一番のメリットの高セキュリティーの面を落とすことになります。相互監視という原則、そして全員参加というブロックチェーンのメリットを保ちながら課題を解決するためには、システムよりもブロックチェーン自体が進化しなければならないようです。

4. まとめ

仮想通貨のシステムだけならば、ブロックチェーン技術は完璧に近いものなのかもしれません、しかし、ブロックチェーンが期待されているのは仮想通貨システムだけではなく、産業革命として多くの産業に利用されること。そのために課題はクリアしなければなりません。

今回はクリアされている課題ということで敢えて指摘してはいませんでしたが、ビットコインは、形成されるブロックが承認の度に大きくなり、そのサイズが大きくなることで技術的限界を迎えるという予測が以前ありました。しかし、2016年にブロックサイズを引き上げるという技術的改善で、課題を乗り越えてきました。

しかし、今後仮想通貨のユーザーが増えたり、IoTとの関係の中では再びブロックサイズ問題も持ち上がってくると思われます。完璧なシステムを目指すのか?それとも何かを犠牲にして課題をクリアするのかブロックチェーン技術の今後に注目したいところです。

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